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就業規則の括りに沿って労働法や判例を解説。オーソドックス。『キーワードからみた労働法』の方が面白い。

就業規則からみた労働法.jpg 『就業規則からみた労働法 第三版

 同著者の『キーワードからみた労働法』('09年/日本法令)などの姉妹版ですが、こちらの方が初版の刊行は早く('04年)、今回で第3版。労働基準法、育児介護休業法などの法改正に対応するとともに、最近の判例なども新たに盛り込んでいます。

 2章構成で、第1章で就業規則の作成・変更について解説したあと、第2章で、総則規定、採用、人事、賃金、労働時間・休憩時間、休日・休暇・休業、服務規律、表彰、懲戒、退職・解雇、安全衛生・災害補償...といった具合に、一般的な就業規則の規程の括りごとに、労働法上留意すべき点を解説し、必要に応じて」、条文例とそうした条文の下で発生した労務問題のケーススタディを設け、この部分は概ね実際の判例に準拠した解説になっているようです。

 就業規則の条文の表現・表記方法を、パターンをいくつも示して解説した就業規則作成のためのマニュアル本では無く、あくまで、労働法をより実務の沿った形で理解してもらうために、解説の括りを就業規則のそれに合わせたものと言えるかと思います。

日本法令.JPG 『キーワードからみた労働法』より若干大判で、字も大きめの横書き。読み易いですが、やはり読みどころは著者の判例解説になるのではないでしょうか(著者の判例解説は、一般の労働法学者が書くものに比べ読み易い)。

 但し、全体的に『キーワードからみた労働法』よりは"入門編"的な感じで、「最低賃金」「均等待遇」「雇止め」といった雇用・労働に関するキーワードを取り上げ、それらにおける一般常識や俗説をなで斬りしていた『キーワードからみた労働法』と比べると、オーソッドックスな解説書になっています。

 これはこれで、テキストとしては悪くない本だと思いますが、読んでいて面白いのは、やはり『キーワードからみた労働法』の方で、これを読んで面白く感じられた人は、更に、同著者の『雇用者会の25の疑問―労働法再入門』('07年初版、10年第2版/弘文堂)へ読み進むことをお勧めします。

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6年間連載した基本事項のQ&Aを、項目順を整理し、最新の法令に準拠し直した集大成。

労働法実務Q&A セット.jpg     労働法実務Q&A 上.jpg 労働法実務Q&A下.jpg
労働法実務Q&A 全800問(上)(下) セット (労政時報選書)』『労働法実務Q&A 全800問(上) 人事・労務管理 (労政時報選書)』『労働法実務Q&A 全800問(下) 賃金・労働時間 (労政時報選書)』 『労製時報』連載のファイリング(下写真)

IMG_2734.JPG 人事専門誌 『労政時報』の付録として連載されていた「実務家のための法律基礎講座」のQ&Aを、単行本上下巻に収録したものです。
 上巻の「人事・労務管理」では、就業規則、採用、試用期間、教育・研修など22項目について、下巻の「賃金・労働時間」では、賃金、賞与、退職金、年俸制など20項目について、職場で問題となりがちな事柄をQ&A形式で取り上げ、弁護士や社会保険労務士など第一線で活躍中の多くの専門家が、執筆分担し解説しています。

 『労政時報』を購読している企業の人事・労務担当者の中には、本誌の毎号の巻末にある「相談室Q&A」に目を通しながらも、月の前半号に付録としてあったこの「実務家のための法律基礎講座」も読み、さらには、'05年8月の連載開始時からずっとファイリングしていた人もいるかと思いますが、自身が労働法の知識の確認・研鑽をするために読むのにもいいし、新任担当者に読ませるのにも適していると思っていました。

 6年間に及んだ連載の第1回のテーマは「賃金」であり、その後「普通解雇」「時間外・休日労働」「就業規則」......と続きました。時系列でファイリングしていくと、労働法の分野内とは言え、読み返す際にあちこちに"飛ぶ"ということになり、また、この6年の間に労働法規等の改正も相当にありました。
 この度の連載完結を機に、大括りのテーマごとに項目の順番を整理し、かつ最新の法令に準拠したものを単行本化してもらえればありがたいとは思っていましたが、今回の本書の刊行は、まさにそうした要望に応えるものでした。

 計800問というのは相当数の設問だと思いますが、これが2分冊で読めるのがコンパクトで便利であり、また、2色刷りとなってさらに読みやすくなっています。

 内容的にも、もともと執筆分担制で書かれたものであるため、各項目とも、取り上げるQ&Aが十分に厳選されているように思います。
 重要度の高い問題、実務家が直面する可能性の高い問題を優先的に取り上げており、極端な"レアケース"や、法律家が言うところの所謂"マニアック"なQ&Aに偏ることなく、結果として、実務において必要な労働法の基礎知識を、一通り網羅し解説していることにもなっています。

 単に項目数が多いというだけではなく、例えば「不利益変更」や「パートタイマー」「契約社員」など、横断的な切り口のテーマが設けられているのも、実務での利用に適っているように思います。

 全編を通して、専門家以外の人にも伝わるような分かりやすい言葉で書かれているため、実際の案件についての法的な取り扱いが知りたい場合の手引書として「引いて使う」だけでなく、労働法の解説書、知識基盤拡充のための学習書として「通して読む」のにも適していると言えます。

 また、社内で労務上のトラブルが生じた際などに、初心者や職場の管理者に対し、それが法的にはどのような扱いになり、どう対処すべきなのかということを、該当する事柄を解説した箇所を指し示すことで、できるだけ正確に伝えるといった使い方もできるかと思います。
 
 労務に携わる人にお薦めと言うか、是非手元に置いておきたいセット(置いとくだけでなく、時々でもいいから読みましょう!)。

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「●岩波新書」の インデックッスへ

今まで、岩波新書に無かったなあ。「読む教科書」としてはやや硬いが、優れモノではないか。

労働法入門 水町.jpg 『労働法入門 (岩波新書)』   水町 勇一郎.bmp 水町勇一郎 氏(略歴下記)

 随分ストレートなタイトルですが、今まで岩波新書に同様のものが無かったからこのタイトルが使えるのかなあ(なぜ無かったのか、やや不思議。永らく、労働法というものをそれほど意識しなくても済んだ時代が続いたということ?)。
 
 本書は、気鋭の労働法学者が、労働法は働く者にとってどう役に立つのかという観点から、大学で労働法を勉強したことがない一般社会人にも身近に感じられるようにとの考えのもと、労働法の全体像を解説した入門書です。

 まず、労働法の背景や基礎にある思想や社会のあり方から、労働法の構造や枠組みを掘り起こしたうえで、採用・人事・解雇・賃金・労働時間・雇用差別・労働組合・労働紛争などについて、近年の新しい動きも含めて、労働法の全体像を解き明かしています。

 「はじめに」の部分にある、聖書において、神によってアダムとイブに『罰』として課されたとされていた「労働」が、マルチン・ルターのよって『天賦』としての「労働」という新たな解釈になったという話や、日本の労働観は「家業」としての労働であり、日本における「労働」とは、イエという共同体に結びつき、家族のための「生業」と、自分の分を果たすという「職分」の二面が合体したものを指すという著者の見解などは、興味深いものでした。

 本編に入ると、「入門」と謳っていながらも専門書を圧縮したような感じで(「入門」だからこそ当然そうなるのかも知れないが)、労働法の全体像を網羅した、堅実且つオーソドックスな内容ではあるものの、やや硬いかなあという感じも(著者もそのことを意識したのか、その"硬さ"を和らげるかのように、各章の冒頭にエッセイ風のプロローグがあるが)。

 それでも、テーマごとに重要判例などを交えながら、これだけの内容が新書1冊にコンパクトに纏られているのは流石その著書が「水町・労働法」と呼ばれている著者という感じで、「読む教科書」として手頃な"優れモノ"ではないでしょうか。欧米諸国との比較なども随所に織り込まれていて、日本の労働法の特徴が、分かり易く浮き彫りにされているのもいいです。

 本書の中では、判例法理等が労働者にも会社にもきちんと認識されておらず、大学などで学ぶ「労働法」と実際に企業に入って味わう「現場」のギャップこそが、日本の労働法の最大の問題であるかもしれないとしていますが、そうなんだよなあと。
 
 最後には今後の労働法の方向性について述べられていて、「集団としての労働者」から「個々人としての労働者」に転換しつつある状況を踏まえて、労働法も「個人としての労働者」をサポートするシステムにシフトとしていくべきであるとする考え(菅野和夫・諏訪邦夫教授)と、労働者の自己決定を保障するためには国家による法規制が不可欠であり、とりわけ労働組合が脆弱な日本では国家法(労働法)がその役割を果たすべきであるとする考え(西谷敏教授)を紹介しています。

 その上で、著者は、「国家」と「個人」の間に位置する「集団」(労働組合や労働者代表組織など)に注目し、「集団」的な組織やネットワークによって問題の認識と解決・予防を図っていくこと、そのための制度的な基盤づくりが重要な課題であるとしています。

 こうした提言部分もありますが、全体としては、タイトル通りの「入門書」としてのウェイトが殆どでしょうか。本書の中で、使用者も労働者も労働法を知らな過ぎることを問題の1つに挙げていますが、近年、労働社会の変化に応じて労働法制にも変化が見られるにも関わらず、またそれは、労働者全般に関わる問題であるにも関わらず、こうした「入門書」が岩波新書に無かったことを考えると、意義ある刊行と言えるのではないかと。

 岩波新書にこのタイトル・ポジションを確保したということは、これから更に法改正があると、その都度改版していくのかなあ。

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水町勇一郎 1967年生まれ 東京大学教授

1986年 - 佐賀県立佐賀西高等学校卒業
1990年 - 東京大学法学部卒業
1990年 - 東京大学法学部助手
1993年 - 東北大学法学部助教授
2004年 - 東京大学社会科学研究所助教授
2007年 - 東京大学社会科学研究所准教授
2010年 - 東京大学社会科学研究所教授

《読書MEMO》
●「アダムとイブ-『罰』として課された労働」と「ルター-『天賦』としての労働」という対比―前者は、フランスのバカンスの権利につながり、後者はドイツの就労請求権につながる(まえがき)
●日本の労働観は「家業」としての労働―日本における「労働」とは、イエという共同体に結びつき、家族のための「生業」と、自分の分を果たすという「職分」の二面が合体したものをさす(まえがき)
●大学などで学ぶ「労働法」と、実際に企業も入って味わう「現場」とのギャップこそが、日本の労働法の最大の問題(85p)
●以下、章立て
第1章 労働法はどのようにして生まれたか―労働法の歴史
1労働法の背景―二つの革命と労働者の貧困
2労働法の誕生―「個人の自由」を修正する「集団」の発明
3労働法の発展―「黄金の循環」
4労働法の危機―社会の複雑化とグローバル化
第2章 労働法はどのような枠組みからなっているか―労働法の法源
1「法」とは何か
2人は何を根拠に他人から強制されるのか
3労働法に固有の法源とは
4日本の労働法の体系と特徴
第3章 採用、人事、解雇は会社の自由なのか―雇用関係の展開と法
1雇用関係の終了―解雇など
2雇用関係の成立―採用
3雇用関係の展開―人事
第4章 労働者の人権はどのようにして守られるのか―労働者の人権と法
1雇用差別の禁止
2労働憲章
3人格的利益・プライバシーの保護
4内部告発の保護
5労働者の人権保障の意味
第5章 賃金、労働時間、健康はどのようにして守られているのか―労働条件の内容と法
1賃金
2労働時間
3休暇・休業
4労働者の安全・健康の確保
5労働者の健康を確保するための課題
第6章 労働組合はなぜ必要なのか―労使関係をめぐる法
1労働組合はなぜ法的に保護されているのか
2労働組合の組織と基盤
3団体交渉と労働協約
4団体行動権の保障
5不当労働行為の禁止
6企業別組合をどう考えるか
第7章 労働力の取引はなぜ自由に委ねられないのか―労働市場をめぐる法
1なぜ労働市場には規制が必要か
2雇用仲介事業の法規制
3雇用政策法
4日本の労働市場法をめぐる課題
第8章 「労働者」「使用者」とは誰か―労働関係の多様化・複雑化と法
1労働関係が多様化・複雑化するなかで
2「労働者」―労働法の適用範囲
3「使用者」―労働法上の責任追及の相手
4「労働者」という概念を再検討するために
第9章 労働法はどのようにして守られるのか―労働紛争解決のための法
1裁判所に行く前の拠り所
2最後の拠り所としての裁判所
3紛争解決の第一歩
第10章 労働法はどこへいくのか―労働法の背景にある変化とこれからの改革に向けて
1日本の労働法の方向性
2「個人」か「国家」か―その中間にある「集団」の視点
3これからの労働法の姿―「国家」と「個人」と「集団」の適切な組み合わせ
4労働法の未来の鍵

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『労働法コンメンタール』を買わずとも、これで十分か。検索機能が充実している。

労働基準法の教科書 労務行政研究所.jpg 『新訂版 労働基準法の教科書 (労政時報選書)』(2011/07 労務行政)

 「労務に携わる者、労働法を学ぼうとする者は『労働法コンメンタール』を読め」とはよく言われることですが、確かに、例えば労働基準法に関しては、厚労省労働基準局編の『労働法コンメンタール③ 労働基準法』(労務行政研究所)が最も詳しい解説書ということになるでしょう。

 しかし、上下刊で1100ページを超える大著で、「寄宿舎」とか「監督機関」など、一般の民間会社の人事労務担当者には関係の薄いジャンルの記述も含まれており、学者はともかく実務家にどれくらい利用されているのかなあと(冒頭の言葉は、実務家の人に言われたのだが、その人自身、あまり『コンメンタール』を読み込んでいるようには思えなかった)。

 本書は、『労働法コンメンタール③ 平成22年版 労働基準法』をベースとしながらも、一般の人事担当者が実務であまり使うことの無い部分の解説を省略し、労基法全119条の内、詳細な逐条解説は"日常よく使う"55条に絞ったもので、それでも700ページあり、実務に使う分にはこれで十分ではないかと思います。

 原本は縦書きであるのに対し本書は横書きであり、2色刷りで図解も多くて読み易く、また、条文の中のキーワードの右肩に青字の数字が記されていて、それが条文の後に続く解説の番号と対応しているなどの使い易さにも配慮されています。

 その他に、巻末に事項別の索引があり、更に「年次別通ちょう索引」も付されているため、行政通達の周辺事項を知るのに便利。判例索引も、判決の日付・事項番号・事件名が分かっている場合に、労働基準法との関係が分かるようになっているなど、検索機能については至れり尽くせりの充実ぶり。

 『コンメンタール』を買って積(つん)読になってしまうよりは、こっちを買って、線を引いたりタグを貼ったりして、ばんばん使った方がいいし、全1巻なので、携帯にもさほど負担にならないかと思います。

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「緊急時の実務Q&A」からルポルタージュ、アンケート調査まで、よく網羅されている。

震災対応の実務.JPG 人事担当者のための震災対応の実務.jpg         Q&A震災と雇用問題 野川.jpg 
人事担当者のための震災対応の実務 (労政時報選書)』(2011/06 労務行政)/野川忍『Q&A 震災と雇用問題』(2011/06 商事法務)

 '11年3月11日発生の東日本大震災を受けての刊行で、第1部の「緊急時の実務Q&A」で、震災下における陳賃金・労働時間等に関するとるべき対応や、やむなく退職・解雇せざるを得ない場合の手続き、労働保険や社会保険の特例等について、50のQ&Aで実務的な解決策を示しています。

 第2部にあたる「実務解説」では、「大震災 その時、人事部はどう動いたか」というジャーナリストの溝上憲文氏によるルポルタージュや、「危機管理における職場のメンタルヘルス」という医師の亀田高志氏による解説など、4本の寄稿があり、第3部にあたる「オリジナル調査」では、休職時の賃金等の支払いから、見舞金、住宅融資などの扱いについて、震災後に企業に対して行った緊急アンケートの結果を掲載しているほか、ビジネスパーソン412人に聞いた、震災当日の行動から会社の備え、震災後の状況までを集計し、分析結果とともに載せています。

 多岐にわたる内容で、しかも、震災後のアンケート結果を掲載したうえでの刊行ということで、この素早さの背景には、刊行元がネット上に有する数多くの人事パーソン、ビジネスパーソンとのネットワークがあるかと思います。

 「50のQ&A」を見ても、賃金、賞与、退職金、労働時間、退職・解雇から介護、社会保険、安衛法、労災保険法、給付金まで幅広く扱っており、この部分がやはり実務上の核ではないかと思いました。

 オリジナルアンケートは、計画停電への各社の対応動向を把握するなどには重宝し、法律の解釈とは別に、やむえない休業であっても大体の企業がほぼ満額の賃金保障をしていることが分かります(一方で、派遣社員などは多くが契約を切られているという事実はあるのだろうが)。結局、当初危惧された、夏場の計画停電はありませんでしたが。

 溝上憲文氏によるルポルタージュや、ビジネスパーソンへのアンケートにはシズル感があり、記録としての意味もあるかも。一方で、常見陽平氏の「大震災は就活を変えたのか」などのリポートは、必ずしも無くてもよかったような気もします。

 震災と労災等を含む労働法との関連については、ほぼ同時期に刊行された野川忍氏の『Q&A震災と雇用問題』(商事法務)の方が、ほぼ同じ価格ながら、丸々1冊それに充てているため、そちらの方がQ&Aの数も多いし(100項目)、一つひとつの解説も詳しいように思います。

 こちらは、広く浅くという感じでしょうか。緊急出版にしては、色々とよく網羅されているという点では評価したいと思います(「専門誌における「特集」的な感覚の編集か)。

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震災関連のQ&A集。労基法・労災法関連はよく網羅されている。実用書、参考書としてはお奨め。

Q&A震災と雇用問題 野川.jpg 『Q&A 震災と雇用問題』(2011/06 商事法務)

 東日本大震災の発生を受けて、労働者と企業のそれぞれが震災時に直面する雇用上の問題の解決策をQ&A形式で解説した「緊急出版」本ですが、判例解説等の第一人者によるものだけに、しっかりした、かつ分かりやすい内容です。

 Q&Aは全部で100項目あり、震災関連の各種給付特例や、今回の震災で企業が直面した特徴的な問題を紹介・解説するとともに、派生する給料・休業手当、解雇、不利益処分、リストラ、時間外・休日労働、自宅待機命令、有給休暇取得などの問題、労働災害の問題、震災後の事業継続と制度の導入・変更などを扱っています。

 主に労働基準法に関連する問題ということになりますが、労働災害についても15問のQ&Aが設けられており、震災後に刊行された同種の実務書の中でも、労基法・労災法関連分野に関しては、かなり網羅されている方だと思われます。

 労基法関連の諸問題については、法律ではどこまでが制限されており、どこまでが許容されるかを示しながらも、「可能な限り、労使の対等な話し合いによって事態を切り抜ける」のが望ましいという考え方がベースになっていることに共感しました。

 労災法関連では(とりわけ当該案件が「通勤災害」「業務災害」に該当するかどうかということに関して)、通常ならば法律の考え方を説明するために無理やり作ったように思えるような設問事例が、今回のような震災を想定した場合には、実際にそのようなケースがあり得るように思われ、現実感を持って読むことができました。

 例えば、「出張先の仙台市内で仕事の打ち合わせを終えて、帰りの新幹線を待つ間、改札内の書店で趣味の雑誌を立ち読みしていたところ」地震が発生し、「体のバランスを崩して書棚に頭をぶつけて全治2週間のケガをした」というような場合、労災保険が適用される可能性はあるかとか、かなりマニアックな質問と言えばマニアック、回答の方も、原則として労災とは認められないが、すでに新幹線の改札内に来ていて、「新幹線が予約されていて、ホームで待っている時間もわずかであったという場合」は、出張に伴う通常の行動であると考えられ、労災が認められる可能性もあると(ナルホドね。改札内の書店なら"中断中"には該当せずOKなのか。自由席飛び乗りだとダメなのかなあ)。

 「実用書」ではあるものの、全体を通して読むことで、法律の趣旨や考え方というものを再確認することができ、そうした意味では「参考書」としても読めるのではないかと、個人的には思いました。

 タイトルに「雇用問題」と銘打っているのは、「あとがきに代えて」の中で、今回の震災のような大災害の可能性も雇用政策に織り込むべきだという提案がなされていることによるものでしょう。

 こうした大災害の場合、企業における従来の長期雇用保護システムは機能せず、実際に今回は一挙に大量の失業者が出ることになったわけですが、「それまで就労していた企業固有のキャリアしか身につけていなければ、就業転換をスムーズに進めることができない」としています。

 そのため、「労働者が速やかに転職先を見つけることができるような普遍的職業能力を普段から身に着けることを促進・助成すること、および転職市場の拡充、そして不安定雇用に定着してしまわないように常にキャリアアップの道を開いておくこと」などが提案されていますが、もっともであると思いました。

 だだし、実質「あとがき」の中で述べられているだけで、提案の具体的な展開については「次の機会に記述したい」とのことで、本書自体は、「実用書」の域を出るものではないでしょう(「実用書」「参考書」としてはお奨めです)。

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初任者・職場管理者だけでなく、これまで人事労務の仕事に携わってきた担当者にとっても得られるものがある。

職場トラブル解決の本2.JPG初任者・職場管理者のための職場トラブル解決の本 (労政時報選書)』(2011/06 労務行政)

 職場におけるトラブルの種類は元から多岐にわたり、また近年は一層に複雑化している傾向がありますが、本書では、前半部分で、特に最近よく問題となる職場トラブルについて、解決のために必要な基本的な知識や考え方を説明し、後半部分では、著者が実務でよく聞かれるQ&Aを通じて、実際の職場のトラブル解決のヒントを提供しています。

 前半部分の解説は、「労働時間のマネジメント」「指揮命令と(パワー)ハラスメント・メンタルヘルス」「教育・社内外の活動、組合活動に関するトラブル」「情報のマネジメント」「退職に関するトラブル」という章立て(テーマ区分)になっており、サービス残業問題やパワハラ問題など、近年とりわけ多発傾向にある職場トラブルのタイプに応じた括りになっています。

 後半部分のQ&Aも、前半のテーマ区分に沿ってグループ化されていて、全体で42あるQ&Aの内、例えば、様々なタイプのトラブルケースがみられる「指揮命令・ハラスメント・メンタルヘルス」については、多い目に問いを設けて解説しています。そのため、入門書とはいえ、テーマや事案ごとにみるとかなり突っ込んだ解説となっているように思いました。

 全体を通して「法律先ずありき」ではなく、複雑多様化するそうした個々のトラブル例からスタートし、法律上はどのような扱いになるのか、過去の裁判例ではどのように判示されているのかを解説し、最善と思われる問題の解決策を示すとともに、同種または類似した問題の発生を防ぐにはどうしたらよいか、トラブル解決以降も良好な労使関係を維持していくにはどうしたらよいのか、といった視点も織り込まれているため、トータルでの実務的な解説となっているように思えます。

 こうした解説スタイルからも、著者が労務問題の現場に深く関わっている弁護士であることが窺えますが、加えて、職場トラブルへの対応をその場限りの「対処療法」で済まさず、問題の根本を見据え、担当者の意識改革も含めた抜本的な職場改善に繋げていくことが大事であるとの視点を、改めて示唆しているように思いました。

 企業内で職場トラブルに対処しなければならない担当者となった人を対象とし、初任者・職場管理者のためにわかりやすく解説することに留意されているようですが、最近のトラブル傾向に沿って書かれているため、初任者や職場管理者だけでなく、これまで人事労務の仕事に携わってきた人が読んでも、今後に向けて得られるものは充分あるように思いました。

 個人的には、とりわけ「ハラスメント」に関する問題の解説部分に、そのことを感じました。セクシャルハラスメントの判例法理がほぼ確立されてきたのに対し、パワーハラスメントの判例法理の形成は"現在進行形"であるように思われます。実際には、パワハラにせよセクハラにせよ、判断の難しいケースが少なからずあるかと思われますが、著者は敢えてそうした事例を取り上げ、所々に著者なりの見解も織り込みながら、それらについてきめ細かい解説をしています。

 表記が分かり易いばかりでなく、テーマを絞っているために通読可能なボリュームでもあり、忙しい職場管理者にもお薦めですが、社会保険労務士、人事コンサルタントにもお薦めです。

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労務の企業内スペシャストを目指すならば、これぐらいの本にはあたっておきたいところ。

事例判例 労働法.JPG 『事例判例 労働法―「企業」視点で読み解く』 (2011/03 弘文堂)

 著者は、本書刊行直後にも別の判例解説本を複数冊刊行するなど(改版を含む)、精力的に活動している労働法学者ですが、本書は「企業で働く人と、近い将来に企業で働こうとする人たちのために書かれた、労働法の基本書」であるとのことで、大学で長らく労働法を教えながらも、若い頃には企業(メガバンク)で従業員として働いた経験のある筆者が、自らの経験を活かして、大学の研究室の高みからではなく、企業の現場での発想を重視して作成したという、事例スタイルの解説書です。

 サブタイトルの「企業視点で読み解く」という目的のために、労働法の中身を「合意の原則」「ヒューマン・リソース」「ワーク・ライフ・バランス」「リスク・マネージメント」の4つのカテゴリーに分けているのが興味深く、例えば「合意の原則」の中には労働契約、採用、就業規則、解雇などの項目が含まれています。

 以下、「ヒューマン・リソース」の章では賃金、配置・異動、非正規労働者などが、「ワーク・ライフ・バランス」の章では労働時間、休日・休暇などが、「リスク・マネージメント」の章では安全衛生や労災補償、労働組合などが取り上げられており、このように全体を通して見ると、著者自身も述べているように叙述の順序は突飛なものではなく、また、それぞれの解説もオーソドックスな労働法のテキストとそう変わらないようにも思えました。

 本書のもう一つの特徴としては、各項の冒頭にある設問(事例)がすべて企業の人事担当者からの質問として構成されていることあり、せっかくなので、いきなり解説を読み始めるのではなく、まずこの部分を読んで自問自答してみることをお勧めします。
 但し、解説自体は、その質問に対する直接的な回答と言うよりは、各項目分野の総論的・網羅的な解説となっています。

 必要に応じてそれら解説に呼応する代表的な判例が要約されて紹介されており、更には、より学習を深めたい読者のために「発展文献」が紹介されています。テキストとして丁寧な作りであるとともに、2色刷りということもあって、読みやすいと思いました。

 このように、教科書としては信頼し安心して読めるものとなっていますが、「企業で働く人と、近い将来に企業で働こうとする人たちのため」というよりも、「労働法の初学者」のための本のようにも思えました。
 しかしながら、「企業の人事担当者にとって必要な労働法」という視点は、解説文中にも充分に織り込まれており、「法令順守」という観点だけでなく、「変容する企業社会と労働法」の関係や今後の方向性といった視点が盛り込まれているのもいいと思いました。

 それが特色として最も表れているのは、4つのカテゴリー別解説の前にある第1章の「企業の中の労働法」であり、労働者とは何か、使用者とは何か、事業場とは、企業とは、といった解説は、それぞれ興味深く読め、とりわけ、「企業」という労働法規には登場しない概念を、その存在意義や人的構成から分析・考察した箇所には大いに頷かされました。

 そうしたことも含め、学生や初学者にとってだけでなく、実務家にとっての知識修得のための基本書としても使える内容であり、また、企業内での労務のスペシャストを目指すならば、これぐらいの内容レベルの本にはあたっておきたいところ―といった感じの本でしょうか。

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このタイトル、どうなんだろうか。

ちょっと待った 社長 その残業代払う必要はありません.jpg 『ちょっと待った!! 社長!その残業代払う必要はありません!!』(2011/02 すばる舎)

 う~ん、あんまりこんなタイトルの本、出さないで欲しいなあという感じ。
 
 書かれている内容そのものは、残業代についてだけでなく、有給休暇や給料、解雇や退職金についても網羅されていて、著者の基本的なスタンスは、どこまでが法律で制限されていて、どこからは労使(実質的には経営者)に委ねられているか、それに対して御社の就業規則や賃金規程、労働慣行は、経費に余裕がないにも関わらず"過払い"になっているようなことはないかをチェックし、節約できるところは節約しましょう―ということなのでしょうが。

 こういう本が出るとAmazon.comのレビューなどでは、まず「中小企業の経営者にとっての福音の書」的なコメントが書き込まれ(発行日から間もない内に書き込まれるのものには、インナーによる宣伝の場合もあるが)、やがて今度は労働者側から、「経営者に理論武装される前に読んでおきましょう」的なコメントが並んだりもしますが、本書については、それに加えて、経営者におもねるような姿勢を揶揄するコメントもあったように思います。

 中には、著者は「所定労働時間を超えて法定の8時間までの部分は法内残業である」としているが「法内残業であっても割増がつかないだけで、残業代は払わなければならないのではないか」といったコメントも見受けられましたが、内容的にはその通りに(時間単価×1.25払う必要はないが、時間単価×1.00は払う必要があると)書かれています。

 その他にも、法的におかしなことが書かれているわけではないのですが、タイトルや「人件費削減」が先ずありき的な姿勢から、そう書いているように捉えられてしまうのだなあと。不況の折、中小企業の経営が厳しいのは解るけれど、とにかく人件費を減らせばいいってものでもないでしょう。本書にある削減策の中には、策を講じたとしても、削減額の知れているものもあるし。

その残業代払う必要はありません.jpg 裏表紙に「本書は、中小企業経営者のためだけに徹底的に解説しています。社員の皆様は、ご遠慮ください」と書かれているのも、良く言えばターゲットを明確にしているということなのかも知れませんが(書店に並ぶわけだから、穿った見方をすれば、労働者側も第2のターゲットにした戦術なのかもしれないが)、「売らんかな」的な姿勢が先行するあまり、法律の隙をついたテクニカルな解説に終始し、労使協調や従業員のモチベーションということが軽んじられているような印象を受けました。
 
 自社の就業規則のどの部分が法律の基準に沿ったものであり、どの部分が法律の基準を超えるものであるかを、経営者が知っておくこと自体は意味があると思います。確かに、中小企業などで、経営的に余裕があるわけではないのに、払わなくてもいいものを払っているケースは少なからずあります。

 但し、すでに就業規則や賃金規程で定められていることを改変する場合は、労働条件の不利益変更に該当する場合があり、その際には労働契約法9条・10条の規制を受けるということも、本書ではあまり突っ込んで解説されていません。
 
 残業代を減らしたければ、社内ルールの徹底、業務の改善・効率化が先でしょう。経営者が本書によって"ミスリード"され、却って労使関係に齟齬をきたすようなことのないことを祈るのみです。

「●労働法・就業規則」の インデックッスへ Prev|NEXT ⇒ 【1695】 大内 伸哉 『就業規則からみた労働法 第三版

ストーリー仕立てで労働法を幅広く解説。著者自身の提言も織り込む。

君は雇用社会を生き延びられるか.jpg 『君は雇用社会を生き延びられるか―職場のうつ・過労・パワハラ問題に労働法が答える』(2011/10 明石書店)

 夫婦に幼い子2人の4人家族で、一家の大黒柱であった働き盛りの夫・真一が、過労のためクモ膜下出血で亡くなり、残された妻・幸子は、労災申請をするために労働法の勉強を始める―というストーリー設定で、前半は過労死、過労自殺と労災補償や民事賠償関係の解説が中心となっています。

 更に中盤から後半にかけては、労働時間規制や休息規制から健康保持、メンタルヘルス、セクハラ、パワハラといったテーマを扱い、最終的には労働法や働き方をめぐる今日的問題を広く網羅した入門書となっています。

 労働法学者でありながら、かなりのペースで一般向けの新著も発表している著者ですが、これまた"物語仕立て"という新たな枠組みであり、単なる入門書に止まらず、そこに著者なりの労働法に関する考え方も織り込んでいくというやり方はなかなかのもので、"新手"の手法と言っていいのでは。

 個人的には、基本的に従前からの著者の様々な提言に共感する部分が多く、労働法の知識を再確認しながら、著者の提言をも再確認するという形で読めましたが、初学者で著者の本を初めて読む人は、一応、本書が「入門書的な解説」の部分と「著者の提言」の部分で構成されていることを意識した方がいいかも(幸子が著者の持論の代弁者のような形になっているため)。

 今回、本書を読んで思ったのは、サブタイトルにも「労働法」とあるものの、それに限定されず、労働問題や社会保障全般に渡る著者の視野の広さを感じたということです(労働法学者でも社会保険等の知識は殆ど無いという人もいたりするからなあ)。

 特に最近問題となっている事柄を重点的に取り上げ、関連する過去から直近までの裁判上のリーディングケースを分かり易く解説しているという点でも優れモノで(過労自殺の判例だけで34例!)、実務家が読んでも参考になったり考えさせられる部分は多々あるかと思いますが、一方で、一般向けとしては、労働法を学ぼうという意思のある人以外(「初学者」以前の段階の人)には、やや難しい箇所もあったように思います(そのあたりは、コラムなどを挟んでバランスをとっているが、そのコラムにも"硬軟"両方がある)。

《読書MEMO》
●章建て
プロローグ
第1章 家族が過労で亡くなったら

第1節 労災編
 政府が助けてくれる?
 労災保険制度の生い立ち
 ○Break 立証責任
 労災保険による補償の内容
 ○Break 通勤災害
 ○Break 男女の容貌の違い
 ○Break 遺族補償年金の受給資格についての男女格差
 業務起因性
 ○Break 誰を基準とするか(過労死)
 ○Break 労働時間の立証
 不服申立
 闘うことの意義
 労災保険の申請をする

第2節 民事損害賠償編
 会社を訴える!
 時効の壁
 ○Break 第三者行為災害の場合
 安全配慮義務とは
 安全配慮義務法理のメリット
 ○Break 時効の壁を乗り越えた最高裁判所
 システムコンサルタント事件
 勝訴判決
 本人の落ち度?
 ○Break 因果関係
 裁判で勝つのはたいへん?
 損害額はいくらか?
 ○Break 素因減額
 ○Break 男女の逸失利益格差
 ○Break 死亡事例ではない場合の損害賠償
 どこまで控除されるの?
 ○Break どのように労災保険給付分が控除されるか
 ○Break 立法による是正
 過失相殺と損益相殺はどちらが先か

第3節 過労自殺
 人はそれほど強くない
 電通事件
 うつ病とは
 ○Break 最高裁判所で争う途は狭い
 ストレス―脆弱性理論
 因果関係は断絶しない
 安全配慮義務違反
 過失相殺
 電通事件の教訓
 労災認定
 ○Break 遺書があったために
 ○Break うつ病の診断ガイドライン
 ○Break 誰を基準とするのか(精神障害)
 ○Break 現在の判断指針の問題点

第2章 働きすぎにならないようにするために

第1節 労働時間規制
 幸子の疑問
 労働時間の規制は憲法の要請
 法定労働時間の原則と三六協定による例外
 三六協定は誰が締結するか
 ○Break 残業と時間外労働は少し違う
 時間外労働の限度
 ○Break 時間外労働をさせてはならない場合
 割増賃金
 ○Break 「労働者」であっても、「使用者」としての責任が課される
 割増率の引上げ
 ○Break 残業手当と割増賃金
 三六協定の効力
 労働契約上の根拠と就業規則
 ○Break 労基法の強行的効力と直律的効力
 就業規則の合理性
 ○Break 就業規則とは何か
 ○Break 弾力的な労働時間規制

第2節 日本の労働時間規制の問題点
 日本人は働きすぎ?
 時間外労働の事由
 限度基準の強制力
 ○Break 「限度時間」を超える時間外労働命令の効力
 労働時間規制が厳しすぎる?
 ○Break 労働時間とは何か
 管理監督者
 ○Break 裁量労働制

第3節 日本の休息制度
 休息は法定事項
 休憩時間
 ○Break 行政解釈
 休日
 ○Break 安息日
 年次有給休暇
 ○Break 出勤率の計算方法
 ○Break 年休の取得に対する不利益取扱い
 特別な休暇・休業

第4節 休息の確保のための制度改革の提言
 1日単位での休息の確保
 1週単位での休息の確保
 ○Break 労働時間・休息規制の例外
 年休制度の見直し
 ○Break バカンス

第3章 日頃の健康管理が大切

第1節 法律による予防措置
 幸子の後悔
 労働安全衛生法
 健康保持増進措置
 ○Break 安全衛生管理体制
 健康診断
 ○Break 採用時の健康診断
 ○Break 法定外健診について
 裁量労働制における健康確保措置

第2節 健康増悪の防止
 健康診断後の措置
 ○Break 労働時間等設定改善委員会
 ○Break 社員の自己決定は、どこまで尊重されるか
 面接指導
 休職をめぐる問題
 ○Break 自宅待機命令

第3節 メンタルヘルス
 メンタルヘルスはどこに?
 ○Break メンタルヘルスケア
 プライバシー保護

第4章 快適な職場とは?

第1節 職場のストレス
 人間関係は難しい?
 ○Break 個別労働紛争解決制度
 ○Break 嫌煙権
 快適職場指針

第2節 セクシュアルハラスメント
 セクシュアルハラスメントは新しい概念
 セクシュアルハラスメントに対する法的規制
 会社の損害賠償責任
 ○Break 自分から辞めてもあきらめてはダメ

第3節 パワーハラスメント
 パワーハラスメントとは
 パワーハラスメントと会社の責任
 ○Break 最初のいじめ自殺の裁判例
 パワーハラスメントと労災
 望ましいパワーハラスメント対策は
 ○Break 解雇規制とパワーハラスメント

 エピローグ

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