「●メンタルヘルス」の インデックッスへ Prev|NEXT ⇒ 【1588】 真野 俊樹 『人事・管理職のためのメンタルヘルス・マネジメント入門』
「●「うつ」病」の インデックッスへ
ビジネスパーソンの目線に立ってわかりやすく解説した啓蒙的入門書。
『部下を「会社うつ」から守る本』 〔'07年〕
渡部 卓(たかし) 氏 (ライフバランスマネジメント社社長) NHK教育テレビ「福祉ネットワーク」 '05.06.14 放映 「ETVワイド-"うつに負けないで"」より
そのわかりやすさで好評だった『会社のストレスに負けない本』('05年/大和書房)の著者が、今度は管理職の立場から見た、部下のメンタルヘルスケアの問題を扱って解説したもので、前半は「社内うつ」とその予防や対応について、後半は、メンタルヘルスケア全般についての個人および組織・企業ぐるみの対応について書かれていています。
本書では、職場ストレスに起因する心因性のうつ状態、うつ病、適応障害などをひっくるめて「うつ病」(会社うつ)と表現し、現実のビジネス現場で部下がこうした状態に陥らないようにするには、上司がどのように考え、行動したらよいのかを具体的に解説しています。
人と話すことで「うつ」というのはかなり防げるわけで、本書では「傾聴」というカウンセリングの概念を重視しており(同時にそれがコーチングの基本でもあるという捉え方は正統的であるという印象を受けた)、さらに、ワークライフ・バランスの向上、アサーションの効用といったことから、認知療法、森林療法などについても触れられていますが、著者は医者ではなく、産業カウンセラーであり、また多くの外資系企業で要職にいた経歴の持ち主でもあることから、医学的な観点よりも、ビジネスパーソンの目線に立ってそれぞれ実践的に書かれています。
最近のビジネスのトレンドの中での職場環境というものを捉えて、セクハラ・パワハラ、ITストレス、EAP(Employee Assistance Program=従業員支援プログラム)といったことにも言及しているため、やや網羅的になって1つ1つのテーマの捉え方が浅くなっている傾向がありますが(入門書というより啓蒙書?)、特定分野ごとにもっと知識を深めたいという人向けに、適宜、参考図書を紹介しています。
〈メンタルヘルス〉を〈メンタルタフネス〉と置き換えてみると経営者の興味・反応が大きく変わるというのが、何かよくわかる気がしますが、〈メンタルタフネス〉をつけるには、3つのR(Rest 休養、Recreation 気分転換、Relaxation くうろぎ)が大事だということで、そこのところ、上司または経営者は理解してくれるでしょうか(彼ら自身が、余裕がなくなっているケースも多いけれど)。



「ピーターの法則」とは、「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのが無能レベルに到達する」というものです。
門倉貴史 氏(略歴下記)


全5章から成りますが、第1章で〈キヤノン〉、第2章で〈松下〉の偽装請負を、第3章で請負会社の実態として〈クリスタル〉を取り上げ、この3つの章が本書の中核となっています。
一方、〈松下〉の方は、松下プラズマディスプレイ㈱茨木工場で、偽装請負を形式上回避するために、請負会社に自社社員を大量出向させるという“奇策”で知られることになりましたが、このやり方を、請負会社は自分たちの発案だと言っているのに対し、松下PDP側は、大阪労働局の助言に従ったと主張している点が興味深いく(結局、このやり方が「クロ」であると判断したのも大阪労働局で、短い期間で行政の対応が変わった可能性もあるのではないだろうか)、いずれにせよ、尼崎への工場進出に際して助成金を受けるため、その審査機関だけ請負社員を派遣に切り替えるなど、〈松下〉のやり方は、“姑息”という感じがします(本書の書きぶりだと、兵庫県も一枚噛んでいる?)。
江副 浩正 氏

河島 博 (1930‐2007/享年76)


これは、今は大リーグ解説などで知られる村上雅則氏の話で、かつて日米の選手交換協定で、南海入団2年目の彼が1年間の野球留学でサンフランシスコ・ジャイアンツ1Aに行ったとき、協定の中にSFジャイアンツは親球団に1万ドル払えば選手契約を買い取れるとの条項があって、ジャイアンツは村上をメジャー昇格させ、南海は(それまでまさか日本人投手がメジャー昇格するとは思ってなかったが)とりあえず1万ドルを受け取った―、ところが、村上が正月に日本に戻ると、彼は日本人であり長男なのだから日本に留まるべきだという意見があり、プレッシャーに押された南海は彼に南海でプレーするよう契約をとり付けたという二重契約事件。


著者は国際会計事務所KPMGの出身のM&Aコンサルタントで、第1章で、近年なぜ日本でM&Aが増え、「企業価値」という言葉が登場してきたのかを、第2章では、「会社は誰のものか」議論の背景にある日本特有の「企業意識」と「企業価値」との関係を述べ、第3章、第4章は、M&Aの種類や財務理論を解説したテキストになっています。





三品 和広 氏(略歴下記)
第2章では、経営戦略を「立地(ポジショニング)」、「構え(垂直統合、シナジー、地域展開)」、「均整(ボトルネックの克服)」の3つの軸で解説し、第3章では、経営戦略の立案を現場に押し付けてはならず、日本企業では、トップと現場の間(はざま)で事業本部長あたりが戦略計画の立案などに追われているが、もともと、過去に成功した戦略とは、優れた経営者が時代のコンテクストにおいて洞察力を示した結果であり、短期の事業計画に付随してスイスイ実行できるものでもなければ、部課長クラスの手に負えるものでもなく、そこに日本企業の多くが、戦略があってもそれが機能していないという「戦略不全」状態に陥っている原因があると述べています。