「●世界史」の インデックッスへ Prev|NEXT ⇒ 【788】 阿部 謹也 『刑吏の社会史』
ちょっとした智略、時の運で変わる戦局。戦いにまつわるこぼれ話も楽しい。
『世界戦史99の謎―トロイの木馬からナポレオン・トンキン湾まで』サンポウ・ブックス〔'75年〕
世界史の中から様々な戦いを99取り上げ、その戦略・奇略、勝敗の謎や裏話を紹介したもので、2ページ読み切りで、再読でしたが、面白くて1つ1つ改めてじっくり読みました。
ちょっとした智略、ちょっとした時の運で戦局が大きく変わり、それが歴史の流れを大きく変える節目になったのだとつくづく思わされ、やはり戦争というのは、歴史を決定づける顕著な要素であるなあと。
たった8万の兵士が80万の大軍を破った「淝水の戦い」や、オスマン帝国の艦隊が山超えをしてビザンチンの首府コンスタンチノープルを攻めたという話、ソマリアやケニアまで遠征したという宦官鄭和の大航海などの壮大な話から、クレオパトラ・楊貴妃・西太后のように女1人で国1つ滅ぼしてしまったような話もあり、後者はまさに「傾城の美女」という感じがし(西太后は美女ではなかったみたいだが)、戦いにまつわる意外な裏話やちょっとしたこぼれ話も楽しいです。
著者は木村尚三郎(1930‐2006、当時、東大助教授)となっていますが、実際に書いているのは、小宮進氏ら高校教師のグループのようです。
小宮氏の『世界史法則集』('75年/ごま書房)も、同じような見開き読みきりで「インド王朝は、三代目で全盛期を迎える」とか「中国史で色のつく名の乱は、農民の世直し闘争を示す」といったものから、「史上の名君にもっとも多く共通する要素は、長寿と、巧みな税政策である」、「女帝がハバをきかせたあとは、混乱の時代がくる」等々まで、受験勉強などに直接役立つかどうかは知りませんが、楽しく読めるので、少なくとも世界史が嫌いにはならないかも。
