【1058】 ○ バスター・キートン 「キートンのセブンチャンス (栃面棒)」 (25年/米) (1926年 日本公開) ★★★★

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キートン映画では、面白さ、スリル、スピードともこの作品が一番だと思う。

 キートンのセブン・チャンス チラシ.jpg 1973年リバイバル公開時ポスター

SEVEN CHANCES  Buster Keaton.jpg キートン演じる破産寸前の青年実業家のもとにある日見知らぬ弁護士が訪れ、27歳の誕生日の午後7時までに結婚すれば700万ドルの遺産が彼に与えられるという親戚の遺言書を示すが、その誕生日というのは何と今日だった! 彼の"想い娘"は金目当ての結婚は嫌だと言い、仕方なく新聞にその旨の「花嫁募集」広告を出したところ、7000人もの花嫁候補に追われる羽目になる―。

 ということで、"7並び"から「セブン・チャンス」というタイトルになるわけですが、日本公開時のタイトルは「キートンの栃面棒」で、"栃面棒"というのは"栃の実"で作る栃麺という蕎麦の類をこねる棒のことで、転じて「面食らう」ことらしいですが、当時の日本では一般的に使われていたのかなあ、こんな言葉が。

セブン・チャンス.jpg キートンがウェディング・ドレスを着た大勢の花嫁候補に追いかけられるシーンは、彼のスラップスティック・コメディの真骨頂ですが、それ以上にスゴイのが、丘陵地に差し掛かったところで、花嫁が岩に転じたのかどうかよくわからないけれども、ゴロゴロ転がり落ちてくる無数の巨大岩石(全部で1500個)を彼がよけるシーンで、コメディとしてもそうですが、それ以上にアクション映画としてスゴイ!
 転がってくる無数の岩を次々とかわす場面などはシュールでもあり、一度見ておいて損は無いです。

 キートン映画では、面白さ、スリル、スピードともこの作品が一番だと思いますが、チャップリンのように"感動することを迫られる"ようなウェット感も無く、ただただ驚き笑えるという点では、この岩石落しのシーンも含め、スラップスティック・コメディの傑作と言えるでしょう。

キートンのセブン・チャンス.jpg キートンのセブン・チャンス/キートンの蒸気船(1973).jpg 「キートンのセブン・チャンス [DVD]
「キートンのセブン・チャンス/キートンの蒸気船」 (1973年公開時チラシ)

「キートンのセブンチャンス(栃面棒)」●原題:SEVEN CHANCES●制作年:1925年●制作国:アメリカ●監督:バスター・キートン●製作:ジョセフ・M・シェンク●脚本: ジーン・ハヴェッツ/クライド・ブラックマン/ジョセフ・ミッチェル●撮影:エルジン・レスリー●音楽:ロバート・イズラエル●原作:ロイ・クーパー・メグルー●時間:57分●出演:バスター・キートン/ロイ・バーンズ/ルース・ドワイヤー/フランキー・レイモンド●日本公開:1926年●配給:日本ヘラルド映画●最初に観た場所:渋谷ユーロスペース(84-01-16)(評価:★★★★)●併映:「キートンの蒸気船(船長)」(バスター・キートン)

    SEVEN CHANCES.jpg 輸入版ビデオジャケット



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和田泰明

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