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大人の男女3人の宝探し。甘いけれど許せる甘さの"青春映画"。
予告編
「冒険者たち [DVD]」
Lino Ventura,Alain Delon,Joanna Shimkus in "LES AVENTURIERS"
パリ郊外の飛行クラブでインストラクターをしているパイロットのマヌー(アラン・ドロン)と新型エンジンの開発に熱中する元エンジニアのローラン(リノ・ヴァンチュラ)のもとに、芸術家の卵である前衛彫刻家レティシア(ジョアンナ・シムカス)が現れ、2人とも彼女に恋心を抱くが、やがて3人はアフリカの海底に5億フランの財宝が眠っているとの話を聞き、共にコンゴの海に旅立つことに―。
大の大人3人が宝探しをするという、何だか甘い青春ドラマみたいな設定なのですが、ジョゼ・ジョヴァンニの原作を大幅に脚色したロベール・アンリコ監督の演出が巧みで、話のテンポも良く、この中では一番おっさん臭いリノ・ヴァンチュラ(当時48歳)の演技さえも許せてしまうものでした(この人、刑事役とかが十八番なのだが)。
やはり、ちょっと胴長のジョアンナ・シムカス(当時24歳)の明るさが効いていて、周囲を巻き込んでしまう―それだけに、彼女が演じるレティシアが亡くなってしまうのが哀しく、そこから本来のリノ・ヴァンチュラとアラン・ドロン(当時32歳)の哀愁を帯びたギャング映画みたいなトーンになるといったところでしょうか。
それでも、この映画は最後まで映像的には光に満ちているように思え、最後の方に出てくる銃撃戦の舞台となる軍艦みたいな島も良かったです。
アラン・ドロンを軸に見れば「太陽がいっぱい」系の雰囲気かとも思えますが、結末から逆算的に見ると、リノ・ヴァンチュラの視点での物語ということになるのかも(アラン・ドロンというのは常に「見られる側」の存在であって、「見る側」にはならないような気がする)。
リノ・ヴァンチュラ(1919-1987)は、俳優になる前はレスリングのヨーロッパ・チャンピオンだったそうですが、この映画での彼は、最近の俳優で言うと、ジャン・レノなどに通じるものがあるなあと勝手に思ったりしました。
ドロンの歌うテーマ曲「愛しのレティシア」は、口笛の伴奏がホンダシビックのCFなどで使われましたが、サワリの部分を聞くだけで、レティシアを水葬に付す場面など、映画の様々なシーンが甦ってきます。
「冒険者たち」●原題:LES AVENTURIERS●制作年:1967年●制作国:フランス●監督:ロベール・アンリコ●脚本:ロベール・アンリコほか●撮影:ジャン・ボフティ●音楽:フランソワ・ド・ルーベ●原作:ジョゼ・ジョヴァンニ「生き残った者の掟」●時間:112分●出演:アラン・ドロン/リノ・ヴァンチュラ/ジョアンナ・シムカス●日本公開:1967/05●配給:大映●最初に観た場所:有楽町・ニュー東宝シネマ1(77-11-24)●2回目:テアトル池袋(84-11-11) (評価:★★★★) ●併映(2回目):「カリブの熱い夜」(テイラー・ハックフォード)
ロベール・アンリコ(Robert Enrico)
「冒険者たち」 パンフレット 1977年/1989年


ニュー東宝シネマ1 1957年5月5日、有楽町ニュートーキョービル3Fに「ニュー東宝シネマ」オープン。1972年5月~「ニュー東宝シネマ1」、2005年4月~新生「有楽座」、2009年2月10日~「TOHOシネマズ有楽座」
テアトル池袋 1956年南池袋1丁目にオープン、1981年池袋駅東口前に移転、2006(平成18)年8月31日閉館
