【1077】 ○ 中川 李枝子(作)/山脇 百合子(絵) 『ぐりとぐら (1967/01 福音館書店) ★★★★

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あの福田和也氏も推奨する単巻での発行部数累計が400万部を超えた名作。

ぐりとぐら.jpg 『ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)

たまご.jpg 1967(昭和42)年刊行の「ぐりとぐら」シリーズの第1作で、双子の野ねずみ"ぐり"と"ぐら"が森で見つけた巨大な卵で巨大なカステラを作り、友達とわけ合うという話は、絵本界の名作としてよく知られています(この絵本の原型として「たまご」('63年発表)という読み聞かせ物語がある)。

 辛口(?)の文芸評論家・福田和也氏が、『悪の読書術』('03年/講談社現代新書)の中で、「福音館書店が出版する絵本は、他社のそれとは格が違う」と書いていて、優れた絵本として、この「ぐりとぐら」シリーズと林明子氏のものを挙げていました。

 また、朝日新聞夕刊連載の「ニッポン人・脈・記」で、'08年夏に「絵本きらめく」というシリーズがあり、その中で、この『ぐりとぐら』が、松谷みよ子氏の『いないいないばあ』('67年/童心社)と並んで、日本で、単巻での発行部数累計が400万部を超えるたった2冊しかない絵本の内の1冊であること、中川李枝子氏と山脇百合子氏が実の姉妹であること、「ぐりとぐら」の創作にあたっては、石井桃子(1907‐2008/享年101)の指導を仰いだことなどを知り、大変興味深かったです。
ぐりとぐらのかいすいよく.jpg
 これだけの大ヒット商品なのに、『ぐりとぐらのおおそうじ』('02年)まで基本シリーズは35年間で7冊の刊行しかなく、この辺り、商業主義に走らず、絵本作りの質を落さないようにしていることが窺えます。
 個人的には、'70年代に唯一刊行された第3作『ぐりとぐらのかいすいよく』('77年)や同じく'80年代唯一の刊行である第4作『ぐりとぐらのえんそく』('83年)などもいいなあと(特に、『ぐりとぐらのかいすいよく』のユルい感じがいい)。

 これら基本シリーズの他に、『ぐりとぐらの1ねんかん』('97年)、『ぐりとぐらのうたうた12つき』('03年)などの大判本があり、これらもお奨めです。
ぐりとぐらとぐふ.jpg
 最近、ネットで『ぐりとぐらとぐふ』というパロディ画像が出回っていますが(ガンダム・ヴァージョン?)、パロディにされるぐらい有名であるということ?

          



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和田泰明

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