【1226】 ○ 鈴木 英人 『鈴木英人 表紙作品集 FMステーションイラストレイテッド (1984/12 ダイヤモンド社) ★★★☆

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"トバッチリ"が空を舞う。「西海岸」らしくていい。皆が憧れた時代があったなあと。

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『鈴木英人 表紙作品集 FMステーションイラストレイテッド』('84年/ダイヤモンド社)

 "わたせせいぞう"らとともに80年代を象徴するイラストレーターだった鈴木英人(えいじん)の初期イラスト集で、ダイヤモンド社が発行していたFM情報誌「FM STATION」の'81年の創刊から'84年までの表紙を飾ったものを集めた「FM STATION」初の別冊ムック('84年12月刊行、当然のことながら現在絶版...。最近、この人の作品集、カレンダー以外では見かけないなあと思っていたら、「筆まめ」のソフトにあった。この手の絵は、季節的には冬の方が売れるのだろうか)。

 結局、鈴木英人は'88年まで「FM STATION」の表紙を担当することになりますが、'81年の最初の頃はミュージシャンの顔を描いていたのが、次第にアメリカ西海岸の風景などをモチーフにしたものへと移り、それで急速に人気上昇したという経緯があります。

 わたせせいぞうと画風が似ていて、どのイラストにも、赤や緑や青や黄色の帯状のもの、本書解説の美術評論家・東野芳明氏に言わせれば「竹とんぼの羽根のような、かもめの翼のような、空飛ぶナメクジのような(これ、東野氏の娘さんが言ったらしい)、光線の束のような(これ、東野氏の奥さんが言ったらしい)"トバッチリ"が空を舞っている」のも似ています。

鈴木英人 表紙作品集 FMステーションイラストレイテッド」3.jpg わたせせいぞうは漫画家でもあるためか、イラストにも人物(日本人)が描かれることが多いのに対し、こちらは殆ど人物は出て来ないため、"西海岸"そのものという感じで、個人的には、和洋折衷型の前者(わたせせいぞう)よりはこっち(鈴木英人)の方が好きでした。

 鈴木英人は西海岸をドライブしながら撮った写真からイラストを描き起こしていたそうですが、ナルホド、そうした雰囲気がよく出ているし、FM・AMのラジオ・ステーションやその広告の看板などは、「FM STATION」の表紙にピッタリ。

 "ハードロック・カフェのマッチ"とか(本書のイラストでは"ロンドン"のロゴがあるのがミソ)、このイラスト集の影響でもないですが、自分もアメリカに行った際にいくつかの都市のを集めたりしましたが、今や"上野"にも店がある...。

 巻末にカセットケース・レーベルとして使えるイラスト(裏面に曲目が書き込めるようになっている)が付いていますが、何せ"カセット"だから時代を感じさせる...(切り離して使わなくて良かった?)。

          



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